ASTRA HOUSE(アストラハウス)

書籍

アウシュヴィッツを泳いだ男

ルノー・ルブロン 著 / 吉野さやか 訳
定価(税込) 2,200円(本体2,000円+税)
ISBN978-4-908184-47-5

2023年9月30日発売

内容紹介

フランスで最高のスポーツ文学作品に贈られる「スポーツ・スクリプトム賞」受賞(2022年)

アントワーヌブロンダン賞受賞(2023年)

アウシュヴィッツ強制収容所を生き抜いたアルジェリア系フランス人の水泳選手、アルフレッド・
ナカッシュの伝記物語。

主人公のアルフレッドは、トップアスリートとして素晴らしい成績を残し、さらにはアウシュヴィ
ッツに収容される壮絶な経験をしたあとにも世界新記録を出すという偉業を成し遂げているが、フ
ランスにおいても現在の人々の記憶にしっかりと残っているわけではなかった。本作はそんなアル
フレッドに光を当てた作品となっている。

極限状態にあっても、他者を思いやり分かち合おうとするアルフレッドの姿は、打ちのめされた人
たちの気持ちを救い勇気を与え、自身も、そうすることによって癒され慰められていく。
「泳ぐこと」を生きる希望として収容所を生き抜いたアルフレッド・ナカッシュ。
この物語が描いているのは、ナチズムの闇に埋もれた知られざる英雄の真の姿である。

著者紹介

ルノー・ルブロン

フランス、パリ生まれ。編集者、作家、ジャン=リュック・ラガルデール財団理事、
『レクスプレス』誌元記者。本書で、優れたスポーツ文学作品に贈られる〈スポーツ・スクリプトム賞〉を受賞。大のスポーツ好きで、2012年には、自ら〈ジュール・リメ・スポーツ文学賞〉を創設している。2008年『ゲノムを盗む(Main basse sur le génome)』、2009 年『カルトの力(Le pouvoir des sects)』、2013 年『エミール・ブトミー、パリ政治学院の父』、2014 年『ジュール・リメの日記(Le Journal de Jules Rimet)』、2021 年『ボールの子、ディエゴ・マラドーナ』(いずれも未訳)などを出版。

翻訳者紹介

吉野さやか
フランス語翻訳者。明の星女子短期大学仏語科卒業。訳書にジャン=バティスト・マレ『トマト缶の黒い真実』(太田出版/翻訳協力)、『無垢なる者たちの煉獄』(竹書房/共訳)がある。


 

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